2025/05/26 14:21





三社祭も終わり燃え尽き症候群に陥る神輿馬鹿も少なくない。それほど都内では大規模な祭りである。四十四ケ町百基の神輿が観音裏に集結、浅草神社のお祓いを受けた後、各町会に散ってゆく様は華麗壮大である。最終日は三基の宮神輿が氏子町内を巡行する。その間の見物人は約200万人といわれている。いやがおうにも興奮冷めやらぬ祭りである。

 その後、五条天神、湯島天神と祭りは続き6月に入ると鳥越神社、波除神社と東京の祭りはまだまだ続く。

さて、話は変わるがお神輿を担ぎ始める(発輿・御立ち)時と担ぎ終わった時に手締めが行われる。基本的に担ぎ始めが一本締めで、担ぎ終わった時が三本締めである。三つ、三つ、三つ、一つと手を打って一本締めとなる。これを三回繰り返すのが三本締めである。

神輿納めや仕事納めで三本締めする光景は見慣れている。なぜ三本締めなのか?そこで豆知識。

神社、氏子の皆様に感謝を込めて一本。この祭りを準備して呼んでくれた方々に感謝を込めて一本。

そして、この祭りに集ってくれて盛り上げてくれた方々に感謝を込めて一本。これが、三本締めの由来といわれている。さらに、手締めには興味深いいわれがある。なぜ、三つ、三つ、三つ、一つで一本なのかということだ。三、三、三、で九となる。元来、日本人は九は苦につながるといって忌み嫌う数字である。そこで、九つに一つ足して・・・九→丸になるというのだ。

 要するに、三本締めとは、神社、氏子の皆様、この祭りを用意してくれた町会の皆様、ここに集った参加者の皆様、三方が丸く納まりますようにという願いの表れなのだ。

 最近、忘年会や仕事納めの時に関東一本締めとか言って「よーっ、ちょん」とかやっているのをよく目にするが、あれは、一丁締めというやつで簡略系である。